ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL

「犬垣、手伝って」

 みっちゃんが真剣な表情で言うと、犬垣君は、ふう、とため息をつく。

「……分かった」

「私、車椅子持ってるから犬垣、うさ葉を乗せて」

 犬垣君はコクンッと頷くと、私の体を支え、優しく車椅子に乗せてくれた。

「じゃあ、うさ葉、行こうか」

 私がコクンッと頷くと、犬垣君が扉を開け、みっちゃんが車椅子を押し、私は病室を出る。

 みっちゃんはキョロキョロと周りを見渡す。

「今のところ、誰もいない。よし」

 みっちゃんは私を乗せた車椅子を押して歩き、犬垣君はその横を歩く。

 そして、真ん中にあるナースステーションの横の廊下を車椅子で通りかかったところ、一人の看護師が、ナースステーションの中でこちらを向いて立っていた。

「犬垣、交代っ!」

 みっちゃんはそう言うと、私を乗せた車椅子を犬垣君の前に移動させ、

「あのっ、すみませんっ!」

 と看護師に話しかける。

「なんでしょう?」

「人を探してるんですけど……」

「誰ですか?」

「えっと~、牛田みるくって言う人なんですが……」
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