ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL
――――うさ葉ちゃん、よく頑張ったね、嬉しいよ。これでケータイうさぎ卒業だね。
ふと、雨瀬先輩の言葉を思い出す。
ぽろぽろ、と涙が零れ落ちていく。
その涙は、今までとは違って、一粒ずつキラキラと輝いている。
ああ。
声が出ることが、話せることが、こんなにも嬉しいなんて。
みっちゃんと犬垣君が開いた扉から入ってきた。
「どうし……たんですか……?」
みっちゃんが尋ねると、お姉ちゃんは私を離し、涙で濡れた顔でみっちゃんを見る。
私は口をゆっくりと開いた。
「みっ……ちゃん……」
みっちゃんと犬垣君は驚く。
「え…………うさ葉……声……」
みっちゃんの両目にみるみる内に光が浮かぶ。
「うさ葉っ!!」
「みっちゃんっ!!」
私達は強く抱き合って泣いた。
その様子をお姉ちゃんと犬垣君が優しく見守る。
毎日のように降っていた雨が、止んだ。
窓から降り注ぐ暖かな光が、私達を照らしていた。