ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL

「なんで、ここにっ……」

「犬垣からさっきSINEもらったんだよ。『俺が行くと花村を怒らせるとか色々野山を悩ませる。だから、代わりに様子見に行って欲しい。頼む』ってね」


 犬垣君っ……。


「本当、キミは隠すの下手だよね。今もオレで不満って顔してるし」

「そんなことっ……」

「とにかく、保健室連れてくから」

 瀬名君は私をお姫様抱っこしたまま歩き出す。

「瀬名君、あのっ、はっ恥ず……」

「そうだ、言い忘れてたことがあった」

「え?」

「――――期末、よく頑張ったね」

 瀬名君が一瞬、雨瀬先輩に見えた。

 私の両目からぶわっと涙が零れ落ちる。


 なんで……。

 なんで、それを言うの?

 先輩みたいじゃない。

 ずるい、瀬名君は本当、ずるいよっ……。
< 608 / 700 >

この作品をシェア

pagetop