ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL
しばらくして、5階に着いた。
エレベーターの扉が開くと、私達は外に出て、雨瀬先輩の病室まで歩いていく。
やがて、雨瀬先輩の病室の前に着くと、私はコンコンッと扉を叩く。
「どうぞ」
中から声が聞こえ、私は扉を開け、中に入る。
雨瀬先輩のお母さんが驚く。
「うさ葉ちゃん!」
「今日、うさ葉が退院することになり、ご挨拶をと思いまして」
お母さんが丁寧に言うと、雨瀬先輩のお母さんの表情がぱあっと明るくなる。
「そうですか! それは良かったですね!!」
「色々とお話ししたいこともありますし、外に出ませんか?」
「分かりました。じゃあ、うさ葉ちゃん、柚人をよろしくね!!」
雨瀬先輩のお母さんは明るく言うと、私のお母さんと病室を出て行く。
「うさ葉、終わったら呼んでね」
「うん」
私が短く返すと、お姉ちゃんも病室を出て行った。
私は雨瀬先輩に近づいていく。
ピッピッピッ、と心電図の音が聞こえる。
酸素マスクをつけた雨瀬先輩は、ベットの上で眠っている。