ケータイうさぎと意地悪先輩。FINAL
3人でナースステーションの横の廊下を歩いていく。
「今日は、うさ葉の大好きなオムライス作ってあげるからね」
お母さんが歩きながら優しく言うと、うん、と私は答える。
……誕生日以来、先輩には一度も会いに行ってない。
私、このまま、退院しちゃっていいのかな?
エレベーターが見えたところで、私は立ち止まる。
「うさ葉? どうしたの?」
お姉ちゃんが心配そうな声で尋ねてきた。
「お姉ちゃん、お母さん、病院出る前に先輩に会いに行っちゃだめかな……?」
「私はいいよ、お母さんは?」
「いいわ」
「じゃあ、会いに行こっか」
お姉ちゃんはにこっと笑う。
「お姉ちゃん、お母さん、ありがとう」
私達はエレベーターの前まで歩いて行くと、お姉ちゃんが↑と書かれたボタンを押す。
エレベーターの扉が開いた。
私達はエレベーターに乗り、お母さんが5階のボタンを押す。
自然に扉が閉まり、エレベーターが上がっていく。