今日から、幼馴染まない。
電話に出なかった言い訳や、口裏合わせを考えられるほど、心に余裕なんかあるわけもなく
優奈さんとタクシーに乗り込み、優衣が運ばれたというS病院に急ぐ。
受付で聞いた手術室に向かうと、涙を流す優衣のお母さんと、そんな優衣のお母さんの肩を擦る優衣のお父さんと、涙目になりながらオレを睨むオレのオカンが長椅子に座っていた。
立ち上がり、オレに近づいてくるオカン。
「・・・・・・・・・・・・・・・2人、一緒にいたのね。 どうして電話に出なかったの??」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
何をしていたのか、答えられるハズがなかった。
『はぁ』オカンが、溜息を吐きながら、目に溜めていた涙を一粒零した。
大人たちには、オレらが何をしていたかを察する事は容易く、奥で優衣の両親も眉間に深い皺を寄せた。