ただの幼なじみじゃいられない!
静かな校舎の廊下で、思わず叫んでしまった。
あたしの無駄に大きな声が響き渡った。
そ、そ、爽太と相合傘…!
そんなの、小さい頃から今まで一回もしたことがない気がする。
「なに驚いてんだよ。しょーがねえだろ。バカ咲が佳奈から傘を借りねえんだから。」
うっ…確かに、そのとおりです…。
爽太に迷惑かけて…もう、朝のあたしのバカ。
なんで傘、持ってこなかったの…。
今が梅雨の時期で雨が降りやすいことを忘れていたあたしだから、本当にどうしようもない。
「まあいいだろ別に、同じ傘使っても。ずぶ濡れになるよりマシだろ。」
「…う、うん…。ありがと…。」
「ていうか雨、少し収まってきたんじゃね?」
「ほんと?」
廊下の窓に視線を移すと、爽太の言う通り雨はさっきよりは勢いが少なくなっていた。
今はどちらかと言うと、小雨に近い。