ただの幼なじみじゃいられない!
「あ、あぁ。お待たせ。…烏龍茶しかなかった。」
「あ、全然へーき!ありがとう。」
爽太は何事もなかったかのように、小さなローテーブルに烏龍茶の入ったコップをそっと置いた。
さっきの間はなんだったんだろう?
何もないならいいんだけど。
あたしは烏龍茶の入ったコップを手にとり、少しずつ飲んだ。
冷たくて、美味しい。
…ひとりきりにならなくて、よかった。
あのままだったらあたし、今頃自分の部屋で泣いていたかもしれない。
今もまだ、ヒロのあの態度を思い出すと胸が痛い。
爽太も烏龍茶を飲みながら、あたしの隣に腰掛けた。
二人も乗っかったから、シングルベッドがぎぎっと、きしんだ。