ただの幼なじみじゃいられない!
“エッチんときはそそられるけど、それ以外はつまんねえし、最悪”
ヒロに言われたことをまた思い出しちゃって、烏龍茶の入ったコップをぎゅっと握る。
ヒロ…どうしてよりによって爽太の前でそんなことを言ったの。
本当…最低だ。
ひどいよ…。
ああ、ダメだよあたし。
隣に爽太がいてくれているのに…。
いや、爽太が隣にいたからこそ、思い出してしまうのかもしれない。
それは決して爽太が悪いんじゃない。
あたしが、絶対に爽太には聞かれたくなかったから。
…って、こんなことを考えてたらひとりでいるのと変わらないじゃん!
せっかく爽太が一緒にいてくれてるのに。
考えないようにしなきゃ。
ヒロに言われたことなんて忘れろ。
忘れろ、あたし!!
ぐいっと残りの烏龍茶を飲み干して、コップを小さなローテーブルにことんと置いた。