ただの幼なじみじゃいられない!



「…あ!もしかしてついに、俺と遊ぶ気になった?」



あたしが考え込んでいるところに、爽太はへらっと笑って軽い様子であたしの顔を覗き込んだ。


…何を、言っているの?


そんな爽太に、カチンときた。


こみ上げてくる怒りの感情…ああ、ほんと嫌だ。



「誰があんたみたいなやつと遊ぶのよっ!!ヒロにフラれたの!!相性がよかったのは体だけとか言われて____…」



授業中の校内、静かな校舎裏であたしは大声を出してしまった。


思わず発言してしまったけど我に返り、後悔する。


口元に手を当てて乱れた呼吸を整える。


そして…ぽろっとまた涙がこぼれた。



「あ…っ」



ていうかあたし、なに爽太にこんなこと喋ってるの…?


爽太なんて、別に関係ない、はずなのに。


< 14 / 267 >

この作品をシェア

pagetop