ただの幼なじみじゃいられない!
あの爽太って…なに、どういうことだろう?
「どうしたの佳奈?そんなににやにやして…。」
「咲っ!爽太のところに行こう!」
「えっ?な、なんで…?」
あたしの質問に答えてくれず、むんずとあたしの腕を再び掴んだ佳奈。
今の今まで、爽太と一緒にいたのに。
なんで爽太のところに?って聞く間もなく、あたしは佳奈に連れられて爽太のクラスへと向かった。
隣のクラスへ入ると、教室の一番後ろの席で机に突っ伏してる爽太を、佳奈があたしより早く見つけた。
他クラスだというのに佳奈は躊躇なくズカズカと教室に入っていって、あたしは佳奈の後ろを控えめについていく。
「爽太っ!!」
そして佳奈は爽太の席まで行くと、バシーン!と、爽太の背中を勢いよく叩いた。
す、すごくいい音がした…!
い、痛そう…。
叩かれた衝撃で、爽太は飛び起きた。