私の思い～きっかけとタイミング～

でも…。

そんな事を考えていたら、スマホが鳴ったんだ。

一体俺は何を考え込んでいたんだ。

「恵太、もったいないことしたな。」

茶化すような楽しそうな山本先生の声。

「結構これでもへこんでいるんですからね。」

俺はぼそぼそと言う。

「さっきまで美紗ちゃんが家に来てて、夕飯を食べて行ったよ。」

えっ？

今なんて言った？

「恵太も誘ったのに、来なかったもんな。」

今日の俺は本当にツイていない。

「先生…。」

俺は声を出すのが精一杯だった。

「でもな、恵太が来なかったから聞けた話もあったんだけどさ。」