私の思い~きっかけとタイミング~

「…すいません。会社を出るのが遅くなってしまって…。」

森崎先生の前に立つと、頭を下げた。

「…どれだけ遅くなっても待つつもりでいましたから大丈夫ですよ。」

私は森崎先生を見上げた。

照れくさそうな顔をしている森崎先生。

初めてしっかり先生の顔を見た。

そしてその雰囲気に私は止まってしまった。

吸い込まれそう…。

何故だかそんな事を感じた。

私には時間が止まったかのように感じた。

呆然としている私を見て、森崎先生はクスリと笑った。

「時間が勿体ないですから、入りませんか?」

私はただ頷く事しか出来なかった。

ファミレスに入っていくと、店員さんが聞く。

「お二人ですか?禁煙席で宜しかったですか?」
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