私の思い～きっかけとタイミング～
美紗side
津田さんが去ってしまった後、私は段々落ち着いてきた。

一登さんの車に乗せてもらって、いろいろと考えてしまった。

それと共に何か虚しいものを感じる。

私、本当にこれで良いのだろうか。

私は津田さんのように、恵太の事を好きなのだろうか。

恵太の優しさにただ流されているだけではないのだろうか。

ランチのお店で座ってから、私はさり気なく恵太を伺う。

恵太も何だかおかしいように感じるのは、私の気のせいなんだろうか。

「恵太、食べないの？」

美味しそうなオムライスを前に、つい私は嘘くさい笑顔を見せた。

一登さんや綾子さんの問いかけに、いちいち嬉しい返事をしてくれる恵太。

でも恵太が結婚の事を二人に話した時、思わず戸惑ってしまった自分がいた。

どうしたんだろう。

さっきまで…、津田さんに会うまであんなに嬉しかったのに。

「恵太、落ち着け。例え今美紗ちゃんが大丈夫だと言ってくれたって、やっぱりこんな場面に遭遇したら、これからの事を慎重に考えたくなるのは当たり前だろう。」

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