私の思い~きっかけとタイミング~
今日は綾子さんとお弁当を広げる。

やっぱり一人で食べるよりいいな。

そんな事を考えていると…。

「今日は俺も入れてくれるかな。」

見上げると井上さんが笑う。

「あら、どうしたの?井上さん。」

綾子さんがふんわり笑う。

「今日は午後一番で取引会社へ行かないといけないから、コンビニでパンを買って来た。食べたらすぐ出るから、少しだけ場所を貸して。」

井上さんはそう言いながら、私の横に座った。

「お昼がゆっくり取れないのも、営業マンの定めかな。」

綾子さんを見ながら、井上さんはパンの袋を開けてそう言った。

そしてチラッと私のお弁当を見る。

「新田さんは自分でお弁当を作るの?」

「はい、いろいろと節約をしないといけない身分ですから。」

昨日食事に連れて行ってもらってから、私も井上さんに自然に接する事が出来ているような気がする。

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