光の少女Ⅳ【神魔界編】
「ところで花音、その二人は魔族じゃないのか?」
「えっ、あ、うん。でも、二人は助けてくれたんだよ」
「助けてくれたって、神蘭達はどうした?」
「向こうで戦ってる。私は、これから装置を壊しに・・・」
そこで、一度言葉を止める。
「そうだ!夜天君達が来てくれたから、やっぱり逃げて。刹那くん、魔界に繋げることって出来る?」
前半を梨亜と夜月、後半を刹那に向けて言う。
「あ、ああ。・・・多分」
「なら、お願い。二人を魔界に連れていって」
戸惑い気味に言った刹那にそう返すと、次に白亜を見た。
「白亜」
「ピッ?」
「風夜の気配を追える?」
「ピイィー!」
『任せろ』というように鳴いた白亜を、刹那に渡す。
「風夜って?」
彼の事を知らない梨亜が聞いてくる。
「私達の仲間だよ。・・・大丈夫。きっと悪いようにはしないから」
「って話を進めてるけど、あいつら魔界にいるのか?」
「うん。この間、風夜に会った時聞いたから」
「・・・わかった。ただ、時間が掛かるぞ」
「お願い」
そう返すと、刹那は溜め息をついて、集中し始める。
それを確認した後、花音は夜天と凍矢、紫影を見た。