隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。
お母さんには簡単かもしれないけど…!
包丁すらもろくに握ったこともない私が唐揚げなんて作れるわけがないじゃない。
それに、唐揚げどころか料理すらできるわけがない。
そんなことお母さんが1番わかっているはず。
「あ、そうそう。今日、お留守番お願いね?」
「うん、いいよ。またお父さんとデート?」
そう問いかけると、照れるように頷くお母さん。
私のお父さんとお母さんは仲が良い。
こんな歳になっても、手を繋いで歩くぐらいラブラブな夫婦。
一緒に歩いているときはなんだか複雑な気分だけど……
いつか結婚したとき、お父さんとお母さんみたいにずっと仲良しで入れたらいいなって思う。
結婚どころか彼氏…いや、好きな人がいない私が言うものじゃないけど。
私の理想。