隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。
***
「ふぅ」
お風呂にも入ってさっぱりした私は、ベッドの上にダイブした。
とうとう明日か。
うつ伏せに寝そべりながら、ボロボロになった台本を読み返す。
台本にはもう読み取らないほどの文字が書かれている。
セリフの読み方、タイミング、演技の仕方。
言われたことを全部書きとめていたから、もう真っ黒だ。
〝明日、どうか上手くいきますように〟
目覚まし時計の隣に置いた、宙からもらったクマの置物を見ながら、心の中でそう静かに願った。
宙に似たそのクマに頼めば、なんとなくうまくいく気がしたから。
───コンコン
「はーい!」
ノックの音が聞こえ、起き上がった私は返事を返す。
「………あれ?」
返事をしたのに応答がない。
なに、誰?