隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。


劇は順調に進んでいき、ついにラストシーン。



ラストシーンに映るために場面転換が行われる。



その間に配置につく。



移動の途中で緊張している茉奈を見つけた。



初めて演技をした時はあんなに棒読みだったくせに、1ヶ月で成長したよな。



「大丈夫」



「へっ?」



俺はそんな茉奈に一言だけ声をかけて自分の配置につく。



すると、茉奈が俺の方に振り返った。



俺はもう一度〝大丈夫〟と口にした。



そうは見えないくせに、かなりの心配性だから。



暗闇の中で茉奈は頷いた。



そして、照明が付き、始まったラストシーン。



「白雪姫っ……」



「死んじゃいやだよ!」



「わーん」



小人と森の動物たちがすすり泣く。



そこに王子様の登場だ。



ゆっくりと白雪姫に近づいていく。



ふかふかなベッドの上で眠る茉奈。


< 277 / 314 >

この作品をシェア

pagetop