隣のアイツは、溺愛俺様ウソ彼氏。


「さっさと帰れ、ド変態」



「だから変態じゃねーっていってんだろーが」



「って、ちょっとどこ行く気?玄関はあっち!」



やっと帰る気になってくれたみたいだけど、宙の足が向かっているのは玄関ではない。



確実に私の部屋だ。



「まさか、窓から帰る気じゃないでしょうね?」



「そうに決まってんだろ」



「だから、それがダメって言ってんの!怪我なんてしてみなさいよ、大迷惑なんだから!」



何度宙にはやめろと言ったことか…



「怪我なんてするわけねーだろ、こんな数十センチの幅で」



その考えが危険なんだってば。



勉強はできるくせに、こういうところは本当にバカ。

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