わたしはみんなに殺された〜死者の呪い【後編】〜
「………いや、多分それは考えなくてもいい」
「え?」
ぼそりと呟いた狛くんに首を傾げると、狛くんはふっと笑顔を漏らしながらスピーカーに視線を合わせた。
「なぁ、もう良いんだろ?
俺には条件も何もない。
お前のことはよく知んないけど、お前の気は済んでるはずだろ。
ほら…エンディングだ」
狛くんの言葉に被さるようにして、ザザザ、と今まで何回も聞いてきたノイズが流れる。
まさか、これで良いの?
狛くんはなにもしなくても…そっか。
もとからなにもしてないんだから、何か出来るわけがない。
………やっと、待ち望んでいた元の世界に帰れるんだ。
人数は、やって来たときの半分に減ってしまったけど…。
『………生存者、全員ゲームクリア。
良いよ、ここから出してあげる』
スピーカーからそう告げられたかと思うと、いきなり目の前が真っ白になる。
あまりの眩しさに閉じそうになっていた目を無理矢理こじ開けて前を見て、私は唖然とした。