ヤンキー男子につきまとった結果。

俺のわけわからない心情を佐野は黙って聞いた後、少し考えてから口を開いた。




「一回、話してみたら？その子と。」




その子と言うのは相川のことだろう。




「……無理だ。」




「なんで？話さねぇと一生忘れられなくなるけどいいのか？

恋なんかしたくない、とか言ってたけどまだ恋なんて決まってないし、話すことで変わることだってあるだろ。話せよ。」




佐野は淡々とそういう。




正直今の俺はすごく女々しくてめんどくさいと思う。



自分でも自分のことよくわからないし、ウジウジしてるし。





「わかったよ、話してみるわ。」



話して何か変わることがあるのなら、俺は話すことを決める。



少しの可能性にかけて俺はそう決意した。