シャイな彼女と月島くん
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「月島くん、昨日の帰り相原さんと一緒だった!?」
次の日、クラスの女子に聞かれた。
こいつ確か、この前の放課後に告ってきたあの女子か。
名前は鈴木だったっけ。
「一緒に帰ったけど?」
途中で逃げられたけどな。
しれっと言ってやったら鈴木は声を低めた。
「月島くんの好きな人って相原さんなの?」
「……だったら何?」
なんかイラツク。
あからさまに鈴木の表情が相原を否定してるから。
鈴木は教室に相原がいないことを確認すると、小声で俺に囁いた。
「相原さんてさ、オタクらしいよ」
「は?」
「あたし、一年の時から同じクラスなんだけどさ。アニメとかゲームの話ばっかするから女子にドン引きされてた」
ああ……だから相原ってぼっちなのか。