シャイな彼女と月島くん

「あ、あの……ありが、とう」

唐突に相原から礼を言われた。

「友達に、これ見せたら…ドン引きされちゃって…。月島くん、だけだよ…」

泣きそうになったのか、相原は大事に握っていたゲームソフトで顔を隠した。


「別に、私の趣味に、無理に付き合ってもらおうなんて…思ってなかったの…。ただ…ありえない、とか……否定されたく、なかっ――」


「もういいから」


堪らず、ギュッと抱きしめた。

俺より細い肩。

小さい身体。


「無理して言葉にしなくてもいいから」


だから泣くなよ。

カーテンごと抱きしめて囁く。


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