シャイな彼女と月島くん

「わかった。今日は先に帰る。じゃあ、また明日」

「うん……また、明日」

笑顔の相原を見てから教室を出る。

けど――。


「ゴメンな、相原」


君を信じてないわけじゃない。

ただ無性に心配なんだ。

帰った振りをして俺は学校に残った。

相原の行動を観察するために。


「ここでいいか」


廊下の隅にある柱にもたれて相原のいる教室を張り込む。

バレた時のカムフラージュ用に野々宮も誘おうかと思ったが、今日は部活らしい。

確か生物部だっけ?

野々宮いるし俺も入ろっかな、生物部。

今、帰宅部を満喫中な俺は去年サッカー部に入ってた。

けど、一つ年上のマネージャーが中学の時の先輩で、しかも元カノだったから辞めた。


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