夜霧蝶舞~表裏の世界~


夜の街には

「ヨォ、お嬢さん?ちょっとイイことしない?」

頭逝ってる奴や、
「ちょっ…いやぁ!!」

弱い奴らが
うじゃうじゃいる。

逝ってる奴はともかく、弱い奴は安全な家にいればいいと思う。
なのに街に出てきてしまう奴らは無脳だ。

「ちょいと人助けってとこか…。めんどくせぇ」

「あ…助けっ!!」
泣きながらさっきの女はこちらを見る。

「オニーサン?こっちの僕の相手してくれねーカナ?」
フードを脱ぎ捨てながらウィンクすると…真っ黒な髪と真っ赤な色の目が飛び込む。

ちなみに真っ赤な目がカラコンなのはわかるはず。なのに…

「キャーっ!!悪魔っ!?イヤァっ!!」

と私に助けを呼んだ女は叫ぶ。
そして男は
「霧姫様っ!?も…申し訳っ」
とかいいながら逃げていった。多分、やられた人として都市伝説になるのが怖かったのだろう。

「めんどくせぇな、おい…」

自分だって都市伝説になりたくねぇよ…


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