好きになった相手には大体相手がいるんです
今頃、悠木君どうしているかな・・・

そのままベッドに倒れ込んで

希の事でも考えてんだろうな・・・

私の中で悠木君が私を追いかけてくるなんて予想は皆無だった。


自分は今どころ歩いているかもあまり分かっていない。

頭がぼーっとして

スマホの着信音が鳴っているのにも気が付かなかった。

ふと我に返り、タクシーを拾って帰宅。

時計は日付をとうに過ぎていた。


ソファーの上にバッグを放り投げると

キッチンに向い、グラスに溢れるほどの水を入れると

一気に喉に流し込む。

力なくグラスを置くと目の前にある悠木君のマイ箸が目にとまった。


私の料理をおいしいと言ったのがきっかけで

私と悠木君との距離が縮まった。

胃袋で悠木君のハートを鷲掴みできたんだ・・なんて思ってたけど

「何が鷲掴みよ・・・・」

自然と口から出てくる言葉に

涙腺がぐっと緩む。
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