メガネ殿とお嫁さま
学校に着くと、
またあの渋滞だった。
「いつもこうなんですか?」
彼女は、身を乗り出して、
前を覗いた。
「…!」
ち、近い。
僕の太ももに桜子さんの
お、お、お、おしりが。
僕は、眼鏡をカチャカチャと
正した。
振り返る桜子さんの髪が、
目の前を掠めた。
「わぁ、素敵な楓道ですね。」
彼女は、学校へと続く並木道を
うっとりと見た。
「少し歩く?」
なんて、自然に口に出してしまったのだ。