不順な恋の始め方

ぷくぷくと膨らませていた頬を萎ませたかと思えば、眉を八の字に下げて心配そうな表情になる菅ちゃん

そんな菅ちゃんから発せられた次の一言に、私は顔を顰めた


「私のお姉ちゃん妊娠してるんですけどー、お姉ちゃんが今まさにそんな感じで、熱と頭痛の毎日なんですよー」

「へっ……?」

「だから森下先輩も、もしかして…なんて思っちゃいましたけど、先輩彼氏居ないしあり得ないですよねー」


長引く熱と頭痛なんてよくありますもんね、と言って笑う彼女の悪気のない、いつもの冗談。

私は、その冗談にうまくリアクションすることも出来ず苦笑いを浮かべた


「あ…はは、なにその冗談…」

「そうだぞ、菅。森下にそのジョークはアウトだ。しかもひとこと余計」

「あはは、ごめんなさーい」


これが本当に冗談なら、まだ気持ちは楽だっただろう。

後輩が言ういつもの可愛い冗談として上手く受け止められないのは、きっとこの状態……本当に私が妊娠しているから。



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