不順な恋の始め方


────時刻は午前12時前。



「……ああ、もうダメ」



もうあと数分でお昼休憩だという頃、私は廊下の壁に額をピタリと当ててひとり呟いていた


熱からやって来る身体のダルさと頭痛がピークを迎え、もう既に立っていることすら辛くなってきている

流石にこの状態で仕事をし続けるのは無理があるし、周りに迷惑もかけ兼ねない。

それから、下手すればここの社員に妊娠している事がバレてしまうかもしれないという点から私は早退しようと考えていた


壁から額をゆっくり離すと、てくてくとオフィスへはこぶ足

途中、何度かしゃがみ込みたくなるような目眩に襲われたけれど、なんとかオフィスまで辿り着いた


自分のデスクに両手をついて目を閉じ、そのまま息を整える

そんな私の背後から「あー!森下せんぱーい」と菅ちゃんの声が聞こえてきて瞼をゆっくりと開いた
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