さよならだね。




「愁!挨拶するの遅くなって悪いな!」



厨房からケンさんが出てきてくれた。

俺は挨拶をして、きょとんとして見ているゆらを紹介する。



「ふーん。可愛らしい子だな、今回は。」


ゆらを見たケンさんがそんなことを言う。



ケンさんは俺の大学の頃を知ってるからな。

でも、いまはそんな言い方しないでほしかったな。



だって、ほら。


ゆらがなんとも言えない顔をしている。

ゆらは、俺に不信感を抱いてるのかな。






俺たちは、それから店を出て車に乗り込む。


でも、俺はまだゆらを帰したくなかった。


もう少し一緒にいたい、、。

そう思った俺はゆらを誘い、夜の海に連れてきた。




ゆらと並んで海辺を歩く。


潮の香りと波の音、、

黙って隣を歩くゆら、、



俺はいつの間にか、口走ってしまっていた。



、、ゆらが好きだと。




まだ早い。そんなことはわかっていた。

でも、言わずにはいれなかった。


きっと俺がそう言わなければ、ゆらは俺のことをちゃんと見てくれない。


そんな気がしたから。




< 139 / 444 >

この作品をシェア

pagetop