さよならだね。
「愁!挨拶するの遅くなって悪いな!」
厨房からケンさんが出てきてくれた。
俺は挨拶をして、きょとんとして見ているゆらを紹介する。
「ふーん。可愛らしい子だな、今回は。」
ゆらを見たケンさんがそんなことを言う。
ケンさんは俺の大学の頃を知ってるからな。
でも、いまはそんな言い方しないでほしかったな。
だって、ほら。
ゆらがなんとも言えない顔をしている。
ゆらは、俺に不信感を抱いてるのかな。
俺たちは、それから店を出て車に乗り込む。
でも、俺はまだゆらを帰したくなかった。
もう少し一緒にいたい、、。
そう思った俺はゆらを誘い、夜の海に連れてきた。
ゆらと並んで海辺を歩く。
潮の香りと波の音、、
黙って隣を歩くゆら、、
俺はいつの間にか、口走ってしまっていた。
、、ゆらが好きだと。
まだ早い。そんなことはわかっていた。
でも、言わずにはいれなかった。
きっと俺がそう言わなければ、ゆらは俺のことをちゃんと見てくれない。
そんな気がしたから。