さよならだね。



「もう人混みでゆらとはぐれるのも嫌だし、違うとこから花火見よう。」


「違うとこって?」


愁くんは、任せてって言って車を出す。




あたしは車の中でりんご飴を食べる。


ん〜!久々のりんご飴おいし〜!


そう思っていると、ふと愁くんが頭をなでてくる。



「ん?どうしたの?」


「何も。可愛い顔してりんご飴食ってるから。」


突然かわいいなんて言うから、あたしはお得意の真っ赤な顔になる。


そんなあたしを見て、


「はははっ。ゆらの顔もりんごみたいになった。」

愁くんは、笑ってあたしをからかう。




「も〜!からかわないでよ!意地悪〜!」


「ごめんごめん。」


愁くんは全然悪びれる様子もなく、笑って謝る。



それからしばらくして、山のような丘のような、ちょっとした高台で愁くんは車を止める。



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