さよならだね。
“ゆらがどう思うか、どう感じるか、自分の心を大切に、、、”
“まっすぐに立花さんを見てみたら、、、”
頭の中で、美奈と優華の言葉がこだまする。
そして、確信した。
そっか。
やっぱりあたし、
愁くんのことが好きなんだ。
愁くんの目をじっと見る。
「ん?どした?」
愁くんが優しい声で聞く。
「ううん。なんでもない。」
あたしは首を振る。
「そう?じゃあ、、」
そう言って愁くんは、そっとあたしのおでこにキスをした。
「ちょっと!愁くん!」
「ははっ、ごめんごめん。じゃあもう帰るよ。おやすみ。」
「おっ、おやすみ!」
あたしは急いで車を降りる。
走っていく愁くんの車が見えなくなっても、あたしはおでこを抑えたまま、しばらくその場に立ち尽くしていた。