【完】いいかげん俺を好きになれよ
◇ホントはね…

ブブブブ…

ブブブブ…



鳴り続けるスマホのバイブ音を無視し続けて布団に潜り込む。


そしたらいつの間にか電源が切れていた。


ある意味ホッとして。



そのまま充電器に繋がずに眠りについた。


なかなか寝付けなかったけど…



なんかもう何も考えたくなかった。



アユと真由香が抱き合っているのを見て、あたしの中で何かがプツンと切れたんだ。


あの花火の時よりもっとショックで…


やっぱり二人の間には消えない何かがあるのかなぁ、なんて思ってしまう。



アユは未練はないなんて言うけれど、いざ真由香に泣きつかれたらあんなふうに頭を撫でてしまうんだ。

支えてあげたくなるんだ。


真由香だって彼氏とケンカしたらあんなふうにアユを頼ってしまうわけで……


やっぱりお互い特別なんだと思ったら、あたしの入る余地はないような気がした。


もしかしたらアユの気持ちはもう、真由香に戻り始めているのかもしれない。


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