キミがこの手を取ってくれるなら

私の感触を確かめるように、深く。
痛みとは違った疼きに身体が支配されていく。


「やあっ…あっ…あっ」
また、私は熱い熱に飲み込まれていく。


溺れそうになり、必死で手を伸ばすと、その手をじゅんたが取ってくれた。


指を絡めて、しっかりと手を繋ぐ。
この手が好きだ。
この手を持つあなたが、たまらなく愛しい。


やがて目の前が光に包まれるように、視界が真っ白に染まっていく。どこかに飛ばされそうな不安に、ギュッと手を握りしめた。
「ああっ…もぅ…だめっ…」


その言葉を聞いて、一瞬だけ、じゅんたが強く、熱を奥に打ち付けてきた。

「はぁっ…奈緒子、奈緒子…っ。」

「あっ…純っ。好き…大好きっ。」


私達は、はじめてお互いの名前を呼びあった。
手を握りしめ、二人でお互いの熱を分かちあう。


……そして真っ白な光の中に飲み込まれていった。



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