ふりむいてよキャプテン
「昨日のドラマ見たー?
松田くん、さいっこうにかっこよくなかった!?
もー、えりちゃんなんで付き合わないのか分からないよ」

「見た見た!
松田くんもいいけど、私は堀くん派かなー。
でも最後には、松田くんとえりちゃんが付き合いそうだよね」

「あー、えりちゃんも拒否ってるけど、本当は松田くんのこと気になってそうだよな」


翌日、ゆっちの家に午後一時から集まり、おしゃべりしていたらもう午後二時になった。


お父さんは土曜もお仕事、お母さんはパートにいったとかで、リビングにいるのは私たち四人と室内犬のダックスフントのみ。

図書室とは違って、思いきり声を出せる環境で集まれば、勉強なんてするわけもなく。

勉強道具は一応机の上に広げてあるけど、それに目もくれず、私たちはおしゃべりしていた。


「......アンタら何しにここきたの。
さっきからしゃべってばっかりだけど、勉強しないの?」


......話に夢中になっていたのは私たち四人ではなく、正しくはヒロくん以外の私たち三人だった。


思いきり誘惑の多い環境でも、もくもくと一人勉強するヒロくんさすが。

というか、ヒロくんこそ勉強ばっかりして何しにきた。

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