晴天のへきれき?
友人と同僚の境界線?
*****




店内に入ると、一号店の内装よりもかまくらっぽいドームがいくつも並んでいた。

ライトは落ち着いた色の白熱灯、そこらに雪だるまのマスコットが置いてある。


ここまで来ると、別の店みたいだ。


お店の人に、一番奥よりひとつ手前の席を案内される。


「煙草吸う奴らが奥に座れよ」


高瀬に言われて、私と室井さんが奥に向かい合わせに座った。

「空調はそっちな」

言われて壁際を見ると、やっぱり、天井近くに隣のかまくらに繋がる穴が開いていて……

よく見たら、そこに空調らしきものが見えた。

「煙はそっち」

「細かいなぁ。あんた嫌煙家だった?」

言うと、高瀬は首を振る。

「たけど、フィルター通さない煙って身体に悪いんだろう?」

いや、フィルター通しても身体には悪いけどもね。

高瀬はプチ健康オタクだったのか。

初めて知った。

「それに俺、室長から電話来るかもだし、手前の方が出入りしやすい」


ああ、なるほど。


納得していたら、高瀬は室井さんの隣に座って落ち着いた。

店員さんがおしぼりを持って来て、先に飲み物を聞いてくる。

「俺コーラ。お前らは?」

高瀬に聞かれてメニューを見た。
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