晴天のへきれき?
「そですね。言われてみれば、かなりチャンスです」

まぁ、ただ、私が常に座っているとは限らない。

室井さんは、いつもあちこち行ってるし。


持っていた訂正ペンを指先で回し、デスクの上からメモ用紙を取った。


「スマホを持ち歩くから。いない時には連絡して。直ぐに出れないかも知れないけど」

番号を書いて渡すと木村はポカンとした。

「教えてもらって、いいんですか?」


何故だ?


「前に先輩に聞いたら、いつもいるのにいらないでしょって……」


……そういうことも、あったかも知れない。


「アハハ……」


どこまで人付合い悪いんだろうか…私は。


「プライベートも、かけていいですか?」

「いいけど。あまり早くても残業かも知れないし、遅くても寝てるよ?」

「わかってますよぅ。かけたとしても来月です」


ふくれながら、木村は席に戻った。


それを見届けて、次に室井さんの姿を探したけど、何故かフロアにはいなかった。


朝にちらっと見たきり。


まず、何を手伝えばいいんだ?


悩んでいた時、オフィスのドアが開いた。


「朝倉。朝礼は?」

低い声に振り返り、目を丸くする。
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