晴天のへきれき?
「お前さ。アイツに本気でなんかした?」


はい?


「なんかって……なに?」

眉をしかめる。


「いや。解れば苦労しないから聞いてる。俺らがラーメン食ってる時なんかあった?」

「だから、なんかって……言われても困る」

「あいつ、珍しく落ち込んでるんだけど」


……って、言われても。


あの時、彼の中で何があったのか。

それすら、私には解らないんですけど?


何故落ち込む?


私はちゃんと室井さんは何もしてないって答えたよね?


答えが間違ってた?



いや。

私なら有り得そうだけど。

普通に見えたけど、あれで落ち込んでたの?


……全然、解らない。


だいたい、今、そんな難しい考えを、まとめられる状態じゃ……


一人になろう。


落ち着いて考えよう。


立ち上がると、高瀬が目を丸くした。


「私、帰る。帰って落ち着いて考える」

「って、えぇ? ちょっ」


スタスタ歩いて、自動ドアを抜け、空を見上げる。


闇色だった空が、少しだけ青っぽくなってる。

外灯を頼りに、来た道を歩き始めた。












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