懺悔部屋~脱出法は仲間を傷つけ食べること~
嵐はそう言うと立ち上がり、さっき良が落としたスプーンを拾い上げた。


「ほら、まずはお前がやるんだろ」


そう言い、彗にスプーンを手渡した。


「そ……そんな事できない!」


彗は左右に首を振って嫌がる。


「そんなに怯えなくていいだろ。目玉は死体から貰えばいいんだ」


嵐は躊躇する事なく、悠の体を指差してそう言った。


「おい、本気で言ってるのかよ!」


「なんだよ拓夢。お前が自分の目玉でも指し出すのか?」


そう言われ、俺はグッと言葉に詰まってしまった。


自分の目玉を差し出すか。


そう言われると返事はできない。


もうこの中の誰にも傷ついてほしくない。


だとすれば、やっぱり悠の目玉をもらうしか思いつく方法がなかった。
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