あふれる、想い

駅に行くと明日香はもう来てた

さすが…

「おはよ、愛結」

「おはよ」

「心の準備してきた?」

「えぇ…そんなの出来てないよ」

恥ずかしくて真っ赤になる


明日香は経験あるけど…

やっぱりしとかなきゃいけないよね


「まぁ頑張りなよね」


何を頑張ればいいの~?!?!


「やっぱ最初って痛い?」

「かなりね」

明日香はニヤリと笑った

怖いよぅ

そんな話をしていると
蓮と矢野君が一緒に歩いて来るのが見えた


「「おはよ」」


「おっす」

「おはよ」

4人で電車に乗り込む

蓮がさり気無く私の荷物を持ってくれた


「重いから良いよ~」

「いいから」


こういう時、男らしいなぁって思う

軽々とヒョイっと棚に置いた


4人で向き合って座ってると
電車が発車した

窓際で隣には蓮

向いに明日香


お菓子を広げつつ
別荘の話を矢野君から聞いたり
何をするか明日香が話したり
色々聞いてたはずなのに
電車の揺れが心地良くて…

気づくと蓮の肩に頭を乗せて寝てしまってた


「愛結花?起きろ
次で降りなきゃいけねーから」

眠いよぅ…

「…眠い」

目を擦りながら起きた

「おはよ」

「…おはよ
もたれて…寝ちゃってごめんね?」

「寝顔可愛かった」

途端に恥ずかしくなって頬を押さえた

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