肥山君がかっこよすぎて辛いんですが!!
隣のクラスの梓ちゃん。




梓ちゃんはクラスマッチの後からよく肥山君に絡むようになった。




梓ちゃんは特別だよね、




だって幼なじみなんだもん。




移動教室から帰ってきて私は廊下で




「肥山君!」




と呼んだ。




やっと話せる、そう思ったけど




「あっ、こんにちは花木さん」




やってきたのはやっぱり梓ちゃんで。




「こんにちは!」




思ってもないことをつい言ってしまう。




「ねえね彼方!」




「ん?」




いいなぁ、梓ちゃん。




「1ヶ月後の今日ねこの街で花火大会があるんだけど一緒行こうよ!」




花火大会。




そう言えばもうそんな時期か。




この街の花火大会はとっても有名なんだ。




「いいよ」




やっぱり行くんだよね。




そっか。




私は二人に邪魔しないように静かに消えた。




「うー!雅ちゃーん」




「そりゃもう、ライバルの登場だね」




「ライバルとか私無理だしー」




私はお昼休み雅ちゃんに言う。




なぜか日高君も隣で聞く。




まあいいや。おまけということで!




「それで肥山君のこと諦めるの?」




「諦めない!」




もん。




「よし、それでこそ未苑だね!当って砕けろ!」




「あ、の砕けちゃいけないんじゃ…」




私が雅ちゃんに言うと日高君が




「柄に合わねー」




と雅ちゃんに言った。




確かに、雅ちゃんがそんなクサイセリフというか




そんなことをいうなんて。




「雅ちゃん!後なんか日高君、話聞いてくれてありがと!」




「頑張りなさいよ」




雅ちゃん。




「…別に」




日高君。




ふたりともありがとう!




だけどその後も梓ちゃんは肥山君から離れることはなかった。



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