ラグタイム
「ああ、ホントだ。

翼にはいつもお世話になっているからな」

あたしは首を縦に振ってうなずいた。

翼は笑顔を見せると、
「ありがとう。

夕貴さんに相談してよかったよ」
と、言った。

「俺も役に立ててよかったよ」

翼と一緒に笑いあっていたら、ブウンと音がしてこの場が明るくなった。

どうやら電気が戻ったみたいだ。

「おーっ、何だか楽しそうだな」

藤本さんの声が聞こえたので視線を向けると、武人と一緒にこの場に戻ってきていた。

「やっぱりブレイカーが落ちていたよ」

武人はやれやれと言うように息を吐いた後、懐中電灯を消した。
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