今夜、上司と恋します
「すみません、ダンボールが届いたんですけど…」
落ち込んでいる私に、エスレールの従業員が声をかけて来る。
どうやら、ノベルティのショッパーが届いたらしい。
「あ、今行きます!」
今日の配送はイレギュラーだったから、私が取りに行かないと。
それに、永戸さんと佐久間さんが並んでる姿を今は見たくない。
どうしたって、二人を祝福する事は出来そうにないし。
黒い感情しか湧き出て来ない。
最低だ、私。
佐久間さんが好きな人と結ばれるなら、祝ってあげなきゃならないのに。
そうやって、急いで向かおうと思って足を踏み出すけど、途端に目の前がチカチカとした。
あれ?力が、入らない。
ふらふらする。
視界が白くなったと同時に、私の意識が遠退いて行く。
その時。
ハッキリと私の耳に届いたのは。
「坂本!!!」
そうやって私を呼ぶ、――――――佐久間さんの声だった。