臆病な私でも恋はできるのか。




「お母さんこういうのするの久しぶりだからワクワクしちゃう」



どうしようかしらと楽しそうに服を選ぶお母さん。



「今度一緒に服…買いに行かない…?」



ちょ…ちょっと緊張した。


お母さんの様子はというと、ぱあっと目が明るくなり「行こう!」と言ってくれた。



用意してくれた洋服は少し大人な雰囲気のする母の匂いが染み付いたものだった。



「ありがとう…」



「いいえ!じゃあ、朝ごはん食べようか!お母さんもうすぐ仕事だから」



「うん」



前は作り置きか私の分だけだった。

ここまで変わったのも彰人くんのおかげなのかもしれない。
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