臆病な私でも恋はできるのか。
「しかも凄い売れっ子」
「いやいや」
「はい?何謙遜してるんですか。この間のサイン会だって凄かったじゃないですか。小説家だけで生きていけるでしょ」
「すごい…!」
目を輝かせる私に、参ったなと首に手を当てる雪柳さん。
「その道一本じゃまだまだ生きていけないよ」
「あっあの!どんな作品をお書きに…」
「代表作は…これって言っていいのかな…?分からないけど…」
すっと出された本はどこか見覚えのあるものだった。