銀髪と呪眼と赤い外套~夢の競演特別編~
行動に移るのは早かった。

隠れ家の地下室。

私は自らの右の手首に傷をつけ、流れる血で魔方陣を描いた。

…魔女の血は高い魔力を持ち、それ自体が召喚の際の生贄としての効果も果たす。

特に私…エルウィンドの一族は召喚術でその名を知らしめてきた家系だ。

どのような世界の存在だろうと、確実に召喚する自信はあった。

ただ一つ…戦乙女とやらは曲がった事を嫌う性格と記してあった。

『呪眼を奪う為に四門メグを殺して欲しい』などという暗殺めいた願いなど聞き遂げてはくれぬだろうが…何、そこはちゃんと考えてある。

魔女とはいつの世も狡猾で残忍、人間をたぶらかして生きる存在なのだ…。












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