死神のお仕事


「え、他の死神さんが見るんですか?」

「そう。だから地域ごとに分けてんだよ、その担当に渡るように」

「渡るって?どうやって?」

「個々の端末に更新データが送られる。そっちのケータイやらスマホみたいのがあってさ、魂の回収もそれでやる」

「回収も⁈ 」

「スキャンしてデータを取り込むんだよ」

「え、取り込むって…魂ってデータなんですか?」

「魂がデータっていうか、魂をデータとして受け取るっていうか…取り敢えずデータをここに送ってくるまでが回収の仕事で、そしたらあとはこっちで一覧と照らし合わせて問題無いヤツは全部燃やして終わりだ」

「え、データなのに?」

「データ上は残る。でも置き去りの本体はこっちで操作すればそのまま現地で焼却される。食われてたらもう無いけどな」

「あ、そっか。食べてる場合もあるんですね」

「あぁ。必ずスキャンしてデータを送ってからだけどな。そうしないとどこまで回収したか把握出来無い」

「なるほど…」


魂をスキャンしてそのデータをこっちで受け取って食べられてない分は焼却される…魂のデータって何?と思うけど、そこはきっとまた神様のルールというか、力なんだろう。でも魔法が使えるようで使えない、みたいな変な感じだ。もっと楽な作りだったら良かっただろうに。

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