死神のお仕事
「人間じゃない…正確には、半分死神になる」
「…え?」
「もうおまえの魂は半分を切ってるんだ。だから補強するために死神の魂を使う」
「し、にがみって…」
「生きたいならそれしか方法がない。上手くいくかは五分五分だが、もうそれしか方法が思いつかない」
「そ、そんな、」
「いいから考えろ。時間が無いんだ」
か、考えろって言われたって…何もかも急で突表紙も無い。魂だとか、死神だとか、死ぬ事も。
「い、意味分かんないです!」
自分が死ぬ。それだって現実として受け止められない。
このままだと死ぬと言われたって、今こうやって普通に話して息をしている。事故の感覚はハッキリと残っているけど、目を閉じたら夢だったって、またアパートのベッドで目を覚ますような気だってしているのに。
それに、あの時と同じように交通事故で死ぬなんて…なんか出来すぎてる気がしてなら無い。