メニューとあの人
チュンチュン

鳥の鳴き声か?

「う~ん、ねむー。」

いつの間に寝たのか布団から出ようとしたら、自分が着てた服が違うことに気がついた。

「?・・・////**?!」

「なにこれ?
私、いつ着替えたの?」

パニックをお越しかけてたときに、水の音がした。


じゃーじゃー


しばらくして、水の音が消えてからこっちに向かって歩く音がしてきた。

そして、扉を開けたのは・・・・・・


「あら~おはようー」

腰にタオルを巻いただけの上半身裸のこいつは・・・

「なっ、なななななんで?その格好!?
えっ、どういうこと?ーーー」

バタバタしてたら、ゆっくりと髪をふきながらこっちに歩いてきたそのものは・・・

「落ち着きなさいな。」

(ちかづいてこないでー)

「まずは、何から説明して方がいいのかしら?」

なんで、こいつこんなに落ち着いているのかしら。

「全部よ!なんで、私がここにいるの?ここは誰のお家よ?そっ、それになんで?わたし着替えてるの?」

オロオロ

(どうなってるのよ~!!)

私が慌ててると、となりから冷静に


「じゃぁ、まずひとつめねー
サクノがここにいるのは、まず バーで酔っ払ってお家に帰れなくなったからよ~
ふたつめは・・・ここは私のお家だからよー。
三つ目は・・・

俺が着替えさせちゃった。」

・・・

・・・

・・・はっ?

「なっ!」
「なにやってるのー!」
「いくら、ミヤだからって・・
なんで、寝ている女性を着替えさせてるのよ!
・・・あっ!みッ・・・見たの?////」

ハッとしてミヤの方を見たらなんだかニヤニヤしているように見えるんですが・・・

「見たって?あー、肌を?それとも、・・・」

「言うな!何も言うな!」

私はとりあえずミヤの口を塞ごうと手を伸ばしたら、

「ふふふ、みたわよ~。じっくりね。
だって、起きないんですもん。」

「じっくりって!普通はみてないって言うでしょう!」

「あら?だって、サクノは私のこと女性同士のように思ってるんでしょう?
な・ら・・・

別にいいよな?クス」

ベットに腰をかけて私の顔を触った。

////

「良くないよ!恥ずかしいし、それに・・それに、ミヤは男でしょう?ミヤのバカ!キライ」

私は涙がでてきた。
恥ずかしいのかよくわかんなくなった頭でひたすらミヤを罵倒した。

「ふ~ん・・・そう言うこというんだ。サクノは・・・
本当に可愛くてお馬鹿で・・・・・・むかつくね。」

そう言ってミヤは顔を近づけて、私の唇に触れた。

(えっ・・・あっ)

私は突然の出来事に逃げようとしたら、ミヤの唇が追いかけてきて・・・なんと、舌が入ってきて私の舌と絡めてきた。

「あっ・・・や、・・め・・・・て」

(いや、こんなのミヤじゃないよ
怖い。)

しばらくして、ミヤが離れた。

「ハァハア・・・なんで・・・?こ、はぁ・・・こんなことでするのよ!」

ミヤは、前髪を掻き分けて
手を唇にもっていって、

「なんで?クス
本当にお馬鹿だね。
俺ね、サクノを見てるとイライラするんだ。クス」

なんで?笑ってるの?

「イライラってなによ!私、ミヤに何かした?」

(ね、怖いよ・・・ミヤ)

無表情になっていくミヤに私はなにも言えなくなった。

「・・・そうねぇー、してないわね。
いつも、私を信じて 疑わないで 女性同士のように接していて・・・ 」

「ねぇ、サクノ。
あなたにとって、俺ってなに?」

「何って・・・。
ミヤは私にとって信頼できるひとだよ。
いつも一緒にいてくれて私が寂しいときとか相談に乗ってくれたじゃない!」

(なのに、なんで笑ってるの?
そんなに怖い顔をして・・・)

「クス・・・。そうだね。いつも一緒にいたね。
でもね、俺にとってサクノはただの友人じゃないんだよ。
だってね・・・、ずっと・・・・・・」

「サクノのこと、大好きすぎて誰にも触れさせたくなかった。」

少し哀しい顔をして下を向いてしまった。

「ミヤ・・・・・・わっ、わたし・・・」

(なにか言わなきゃ。
私の本当の気持ち。)

私が言おうとした瞬間、

「いいよ。もう、なにも言わなくて・・・。
ごめんね。サクノ・・・ずっと良い友達してあげられなくて」

「違っ、」

ミヤはベットから腰をあげて少し歩きだし、私に背中を向けた。

「ごめんね。サクノ、今日はもう帰って・・・。
送ってあげられなくてごめんね。お金置いておくからそれでタクシーで帰ってね。」

(なんで?わたしの声は届かないの?)

「ミヤ!私は・・・」

(言いたい!)

「私は!」

「帰って!・・・もう・・・あなたを傷つけたくないのよ。」

本当にミヤは財布からいくらか出して近くの机に置き、どこか違う部屋に入ってしまった。

私がいくら叫んでもまったく反応をしなかった。

(ミヤのバカ!)

私は仕方なく帰ることにした。
頭を整理したかったし、ミヤはきっと部屋から出てこないだろう。

でも、ミヤから渡されたお金は使えなかった。
ただ、唇にまだミヤの感触が残っていた。

(ねぇ、ミヤ。
私は、まだなにもいってないよ。
ミヤが言ったじゃない!きちんと話していこうって。
お互い遠慮しないって。)

心のなかは空しい気持ちだけが残った。


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